このまま会社員として働くのもいいけど、独立にも興味が・・
会社員として勤め続けても先は見えているしなぁ・・
会社員として働きながらも、独立・起業を考えている40代ITエンジニアは多いのではないでしょうか。
ITエンジニアが会社員から独立する際のパターンとしては
- 個人事業主としてフリーランスで働く
- 法人設立をしてフリーランス+事業を作って稼ぐ
などがあり、同じ独立という言葉ですがそのやり方はさまざまです。
では独立・起業についてどのようなパターンがあるのか、上記を経験したことがある僕の実体験も交えて詳細を解説していきます。
現在、会社員としてITエンジニアをしながら独立を考えていて、どのような形での独立が良いかの参考にしてもらえると嬉しいです。
ITエンジニアがフリーランスになって稼げるのか、そのメリットやデメリットについて詳しく知りたい方はこちらをご確認ください。
また、僕の体感ではフリーランスのITエンジニアが案件を獲得すること自体はさほど難しくはない印象です。
ただ、その案件の中から自分の条件に合ったものを探すにはある程度の求人募集を比較する必要がありますし、それなりの数も必要になります。
紹介などのツテやSNSなどを使って自力で探すのと並行して、
フリーランスと起業の違いについて
具体的に話を進めていく前に、前提を確認したいことがあります。
よく会社員の人が独立するぞ!という話になった際に
フリーランスと起業どっちにしようかな・・
のような話をいろんな所で耳にすることがしばしばです。
ん?そもそもフリーランスと起業ってどう違うの?
同じように思っている方は少なくないのではないでしょうか。
しかし、結論をお伝えすると、フリーランスと起業は比べられるものではないのです。
どういうこと??
フリーランスは働き方で起業は事業を起こすこと
まず、フリーランスとは特定企業などと雇用契約は結ばずに仕事を請け負う「働き方」のことです。
働き方を表す言葉であるため、職種や事業形態を表すものではありません。
フリーランスは雇用契約ではなく対等の立場で結ぶ請負契約であり、そのスキルを企業に提供してその分の報酬を得ます。
その一方で起業とは、読んで字のごとく業を起こす(おこす)ことです。
起業はおもにこの2つのパターンに分けられます。
- 個人事業主として事業を起こす
- 法人設立をして事業を起こす
つまり、起業は新しく事業を起こすことでフリーランスは働き方のことなので、比べられるものではなくその意味合いも異なるのです。
たとえば
- 法人設立をしてフリーランスで働く
- 個人事業主として起業する
などのケースもあり得ます。
言葉の説明よりも、僕が実際に独立したケースを紹介した方が伝わりやすいと思うので、次からはその詳細について解説します。
最近では法人でも個人でも、フリーランスとしての働き方を選ぶ人が増えています。
案件を探す場合いろんな方法はありますが、自力で探すのは大変です。
そんな時は、
ウリが実際にやった独立・起業のパターン
僕が実際に独立・起業したパターンとしては先述した通りです。
うむ、わかるようなわからないような・・
では実際にどのような内容だったのか、一緒に見ていきましょう。
個人事業主としてフリーランスで働くパターン
ウリの実体験 〜個人事業主で働く〜
僕の場合、はじめは会社設立などは行わずに、個人事業主として開業届を出した上でシステム開発に関する業務委託の案件を受注していました。
基本的にはSIerや事業会社の開発チームに所属するカタチになります。
やること自体は、会社員としてのITエンジニアと大きくは変わりませんでしたね。
個人事業主としてフリーランスで働くために必要な手続きなどを知りたい場合は、こちらをご確認ください。
やること(業務内容)について
- クライアント企業が定める業務内容
必要な手続きについて
- 開業届と青色申告承認申請書を税務署に提出する
仕事の受注について
レバテックフリーランスなどのフリーランス案件用エージェントから紹介してもらう - 基本的にはエージェント企業と個人で契約(一般的には準委任契約)を結ぶ
案件の単価について
たとえば、一般的なフロントエンドやバックエンドなどの開発案件の場合、月80万円前後(60万円〜150万円くらいの幅あり)あたりが相場です。 ※稼働率100%、週5日稼働の場合
案件によってはマネジメント寄りのポジションもありますが、フリーランスエンジニアは基本的に個人事業主として自身がプレーヤーになって手を動かす働き方となります。
一度に案件を複数受注して同時並行に進めることはできなくもないですが、契約的には自身がプレーヤーであることが前提になります。
そのため、各案件の稼働率をコントロールしたりリモートワークをうまく活用したりと何かしらの工夫をしないと調整するのは難しいでしょう。
なおかつ、昨今は完全なフルリモート案件は減っているので複数案件を同時に進めるのは難易度は以前よりも上がっています。
その結果として、売り上げが頭打ちになりがち(上限は1500万円前後くらい)になるのが現状です。
自分が手を動かすとなるとキャパは限られるし、会社がやってくれていた事務作業も増えるから工夫しないと回らなさそうだな・・・
案件の探し方はSNSやコミュニティ、
では次に、法人設立をしてフリーランス+事業を作って稼ぐパターンを見ていきましょう。
法人設立をしてフリーランス+事業を作って稼ぐ
ウリの実体験 〜法人設立して働く〜
株式会社や合同会社などを設立して、その企業の代表として基本的には事業を作っていきます。
個人事業主の時のように業務委託の案件を法人として受注することもありますが、それはあくまで事業のひとつとしてであり、ベースは自身で事業を作っていくことが前提です。
突き詰めれば、自分で考えた事業を自分の責任で行うので、何をやっても良いとされていますね。
やること(業務内容)について
- なんでもあり
【参考】ITエンジニアが法人設立して行う事業の例
- SES(システム受託開発)
- 独自サービス・プロダクト開発
- ITコンサルティング
- Webメディア運営(ブログ、アフィリエイト)
必要な手続きについて
- 会社設立に関する手続きなどが必要(登記費用+資本金)
仕事の受注について
- 自身の事業に合わせて異なる
案件の単価について
- 下限、上限なし
そっか。法人にすれば経費にできるものの多いし、人を使って業務を拡大したり分けたりもできるんだね。
双方の働き方の基本情報がわかったところで、次ではそれぞれの働き方をしてみての所感についてお伝えしたいと思います。
それぞれの働き方を通しての所感
個人事業主でフリーランスで働く場合、また法人設立してフリーランスで仕事をもらいつつ自分の事業で稼ぐ場合、どちらにしてもそれぞれにメリット・デメリットはあります。
それぞれを経験した僕の所感についてもう少しご紹介しますね。
個人事業主としてフリーランスで働いてみた所感
フリーランスエンジニアは会社員のITエンジニアと比較すると契約形態が変わるのみなので、特別なインプットはいらずすぐに活動することができます。
ただし、個人事業主になる上で会計や税金、社会保険まわりについては最低限のインプットは必要です。
また、案件によっては個別で技術的なインプットをする必要も出てきます。
会計や税金、社会保険周りは厄介そうだな。人に振るにしても、内容を確認するためにはある程度自分で理解する必要もあるし・・
また、今までは会社に折半してもらっていた社会保険ですが、すべて自分で負担しなければいけないのは地味に痛手ですね。
フリーランスのITエンジニアは基本的にエージェント企業と準委任契約を結ぶので形式的に上司が存在しませんが、実際は現場の管理職からの指示を元に動くので自由度は高くありません。
基本的には3か月ごとに契約更新なのでアウトプットが不十分だったり、クライアント企業の組織的な問題で契約更新されな買ったりするケースもあります。
組織編成が変わって予算が取れなかったなんてことはよく聞くしなぁ
また、エージェント企業を通さないカタチでの受注も少なくありません。
この場合は自身で営業活動をしていく必要があります。
あまり小さい組織やエンジニア組織が整っていない会社相手にフリーランスエンジニアとして仕事を受けると、契約面で手間がかかることもしばしばです。
できれば、知り合いや自身が過去にいた職場、もしくは取引先などに営業するのが無難でしょう。
案件を探す場合には自力で探すのと並行して、
ほか業界の人からすると、SNSなどで「フリーランスは稼げる」みたいな印象があるかもしれませんが、通常だと月あたりで80万円〜100万円、案件を複数合わせても150万円〜200万円くらいです。
税金や社会保険なども負担も大きくなるので、現実的には少し稼げる会社員とそこまで変わりませんね。
思っていたよりもシビアな世界だなあ・・
法人設立をしてフリーランス+事業を作って稼ぐ所感
事業の規模や内容にもよりますが、個人的には技術的なものよりもビジネスに関するリテラシーやセンスが必要になると思います。
また、社員を雇ったり複数人のチームでアウトプットを出していくケースが想定されるため、組織づくりやチームづくり、また全体的に管理するためのマネジメント力が必要とされます。
そっか。法人の場合は人に振ることもできるから、技術的なものよりも会社経営のセンスが求められる印象だね。
また会社経営をしていくとなると、トレンドや経済状況など世の中の動きに敏感で、なおかつさまざまな事業を考えたらそれらをすぐにビジネスとしてカタチにできる行動力も必要です。
会社経営をして事業を作り、それで成果が出れば年間で売り上げレベルで数千万円どころか数億円、もしくはそれ以上を目指すことも不可能ではありません。
事業を拡大する上では、事業戦略やファイナンス、人事、採用、組織づくりなど経営全般を意識する必要があり、考えることややることがたくさんありますね。
僕も現在会社経営をしながらいろんな事業に着手していますが、苦手なことはお金を出して人に頼む感覚が大事になってきます。
個人事業主としてフリーランスで働いて、ある程度収入が増えてきたら考えたいのが法人化です。
フリーランスが法人化するメリットやデメリットについて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
僕が実際にやってきた独立のパターンをご紹介したところで、みなさんそれぞれに合った独立のカタチとはそういったものが良いのでしょうか。
どのパターンで独立・起業するのが良いか?
会社員を辞めて独立したいけど、どのようなことをやっていくのかイメージがわかない・・
このように考えて悩んでいる人も少なくないはずです。
参考までに、僕が今まで働いてきた働き方についてどのような人が向いているのかをまとめてみました。
○個人事業主としてフリーランスで働くのが向いている人
ITエンジニアが会社員としてにそれなりの年数居ると、どうしても手を動かすことよりもマネジメント能力を求められる機会が増えます。
自分の得意な技術分野をとことん極めて稼ぎたいという人は、個人事業主としてフリーランスで働いた方がのびのびと仕事ができるでしょう。
また、法人設立をして自分で事業を始めるほどのリスクは取りたくないけれど、フリーランスとして裁量を持って働きたい人にも向いています。
○法人設立をしてフリーランス+事業を作って稼ぐのが向いている人
何かを成し遂げたい、自分の力でサービスを生み出したいという強い気持ちがあるようでしたら自分で会社を作って事業を進めるのが良いでしょう。
その際、特に法人を設立して事業を始めたての頃はさまざまな問題や障壁が出てくるので、そこを打ち破るタフさと強さがないといけません。
また、課題にぶち当たった時に、課題が何でその原因は何でどうすれば解決できるのかをすべて自分の責任で対応する必要があります。
ITエンジニアの仕事も自己解決力が求められるけど、それに加えて自分から壁にぶち当たっても砕けないタフさも必要なんだね。
トラブルや苦労するのは当たり前ですし、会社員よりも背負う責任やプレッシャーはとても大きなものです。
ただ、困難を乗り越えるからこそ、その分のリターンが大きいというのも特徴だと言えるでしょう。
強い意志を持っていて、フリーランスから法人化する詳細を知りたい方はこちらをチェックしてください。
まとめ|個人事業主ではじめて軌道に乗ったら法人化
これまで、フリーランスと起業の違いや僕が実際にやった独立・起業のパターンについてその概要や所感について解説をしてきました。
独立や起業のパターンはさまざまありますが、おもなものとしては
などがあります。
また、それぞれの働き方が向いている人は以下のようなタイプです。
○個人事業主としてフリーランスで働くのが向いている人
○法人設立をしてフリーランス+事業を作って稼ぐのが向いている人
マネジメント能力よりも技術力を極めてそこでさらに稼いでいきたいと考える人は、個人事業主としてフリーランスで働くのがおすすめです。
また、独立は考えているけれどそんなに大きなリスクを取りたくない場合にも良いでしょう。
よくあるのは、個人事業主としてフリーランスで働いて、収入や規模が大きくなってきたら法人設立をして業務委託で案件をもらったり自分で事業を作ったりするパターンです。
フリーランスが法人化するメリットやデメリットについて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
個人でも法人でもフリーランスで案件を見つけていくのは簡単なことではありません。
そんな時は
フリーランスのITエンジニアが稼げるのかやそのメリット・デメリットが気になる方はこちらの記事をご確認ください。